球技を柔らか分類してみた。

■柔らか分類とは?



造語です。誰かネーミングセンスください。
いわゆるどんなものが来ても「絶対この分類枠に入るだろ!」という奴です。

そんなの可能なのか知りませんが、とりあえず試しに球技でやってみました。
完成まで2ヶ月近くかかりました。

そしてなんかすごく気持ち悪いことしてますけど、別にコレ私の趣味でもなんでもないですよ。


 

■柔らか分類の手順。



球技の分類を作るためにやった大まかな手順。

  1. 球技の定義を考える。
    →ちなみにボールの定義も考えようとしたけど挫折。バトミントンは?球技なの??というところで躓いた。

  2. Wikipediaの球技について調べる。
    →ここに分類方法があったので、参考にしてみた。

  3. スポーツ分類の文献を調べる。
    →いやー中々なかったですね。いくつか参考になるサイトや論文が見つかりました。

  4. Wikipediaの球技一覧にあるすべての球技のルールを調べる。
    →わけのわからない球技や知らなかった球技、またその歴史なんかも知ることができて面白かったです(゚∀゚)

  5. 実際に分類枠を考える。
    →すげー考えました。(もう覚えてない)

  6. Wikipediaの球技一覧から抽出した球技を実際に分類に当てはめて見る。

  7. わーい、大体当てはまったぞ―(∩´∀`)∩ ←ここから一年経つ。

以上が私のやった分類方法です。プロの方(どんな職業か知らぬが)はきっと、もっと効率良く出来るのかもしれません。

初めてこうした分類に挑んだため、相当考えました。しかも参考文献がなかったため、まさかのWikipediaを参考にするという禁じ手を使うことに。まあ正式な論文じゃないし、いっかなと思って☆(ゝω・)vキャピ


■というわけで、球技の定義。



球技とは何か、については数多くの場所で語られていますが、基本的にWikipediaさんと同じようにここで定義する「球技」は主に「ボールを使用するスポーツ」ということにしました。
今回は球技か球技じゃないかの分類ではなく、球技自体の分類をメインにしたかったのでここで時間をさくことはあまりしませんでした。

ちなみに球状のボールだけでなく、ラグビーやアメフト等に使用される楕円形のボール、またバドミントンの羽根、アイスホッケーのパックなども含みます。
これは一般的に「球技なのか? 球技じゃないのか?」と疑問を持つ人間がいるため、一部では球技として認識されていると考えたからでです。


■さて、本題の球技の分類。



本題の球技の分類です。
球技の分類と聞いて、ぱっと思い浮かんだのが、

  • プレー人数
  • ボールの大きさ
  • 知名度
  • コートの大きさ
  • プレー人口

などでした。
多分これでもある程度は分類できるだろうなって考えてました。

まずはやっぱり「人数」です。
1人ずつで競い合うか、2人で競い合いうか、またはチームで競い合うかで分類することができそうでした。

ですが、スポーツによっては人数の変動があることに気づきました。

例えばテニスは普段は1対1のスポーツですが、2対2のダブルスを行うときがありますよね。この場合、一般的なプレー人数(最小?)を優先するという取り決めなどが必要になってきます。また1人で他者(1人〜大人数)と競い合うこともあるのが、面倒だな―と思いました。

ちなみにWikipediaの球技一覧では「1人」「1対1」「集団」にわかれています。
これはこれで良さそうなんですけど、ルールによって変更されるし、もっと他に考えられないかな?と思い、ひとまず置いておくことに。

さらに「ボールの大きさ」
こちらはルールによってボールの大きさが違うことがあるので、却下。

「知名度」は数値化できそうにないので速攻却下しちゃいました。Wikipedia上にあるすべての球技の知名度を調べるなんて無理でした。

「コートの大きさ」
こちらもルールに左右されるので却下っていうか、球技のルールって柔らかすぎるんだよ!
ここまで考えた辺りでため息が。

そして「プレー人口」
大まかなプレー人口は分かりますが、これで区切ってもあんまり意味無さそうだなあということで却下。

あ、思いついた奴全部ダメだわwwww

色々探していると、同じように球技分類されている方がいました。

マイノリティー・スポート:球技分類。 - livedoor Blog(ブログ)

似ているスポーツでまとめたんですね。
確かに考えてみると似ているスポーツはたくさんあるなあと思い、おかげでどこかに共通点があるんだからもっと本質的なところで分けられるはず! と再度挑戦します。

で、改めてWikipediaの球技の分類項目を見ると、

「対戦形式(ネット型・非得点型・非コート型)」
「得点形式」
「個人競技」
「その他」

にわかれていました。
そうか、勝負形式で考えればいいのかもしれない、とここからヒントを得ました。
ただWikipediaのものだと対戦・得点・個人とルール自体で重なってしまうところがありそうなので、これを基に何かないかしらと考えました。

で。その中で、下記の論文を発見。

目次から引用(全文読めます):

2-1.ターゲット型ゲーム(球送り・的当て型ゲーム)の競技目的と認識対象
2-2.ネット・壁型ゲーム(打ち返し型ゲーム)の競技目的と認識対象
2-3.侵入型ゲーム(ゴール・ポール型ゲーム)の競技目的と認識対象
2-4.守備・走塁型ゲーム(投・打球型ゲーム)の競技目的と認識対象

球技の本質とは何か : HUSCAP


キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
なんか私が求めていたものそのままっぽい!
そうそうこういう分類がしたかったの!

これが1番しっくりくる考え方だな! と思い、これらを参考文献にして、自分なりの定義を考えようと、次の段階に移ります。


■何はともあれ全て読破。



球技のルールをネットを駆使して、一覧に載っているのをほぼほぼ調べました。
どうやってもわからないのもいくつかありましたし、すんげーくだらない理由からできたような球技もあって、中々面白かったです。

ちなみにその中の一つがフリンゴというスポーツです。
本当かどうか知りませんが、僕らのWikipediaさんには下記のように記されています。

フリンゴは2003年にドイツ人男性が考案したスポーツである。
空港で暇を持て余していた男性が足でボールを蹴っていたが、足だと疲れてしまうのでTシャツを使ってボールを弾く方が面白いと考えて、これを商品化したのが始まりである。当時ヨーロッパでビーチバレーのスポンサーをしていたスイスの大手食品会社がアイスクリームの販促品として採用し、ビーチバレーのツアーで披露したことがきっかけでヨーロッパに広まり2004年からヨーロッパ内で一般販売がスタートした。

フリンゴ - Wikipedia

日本にも協会があるらしいので、ご興味のある方はぜひ参加されてください。

まあなにはともあれ、これをひと月ほど調べて、
エクセルにプレイ可能人数、ゲームの終了方法、ボールの形・大きさ、競技場の広さ、道具の有無、本場などなどを入力しました。

ぶっちゃけ心折れそうでした。
へろへろになりながら、入力を終えて、改めてすべての球技を見直します。


■やめてください死んでしまいます。



へろへろになりながら、目をつけたのは「ゲームの終了方法」でした。

ゲームが終わるのは主に「得点」「時間」のどちらかに分けられそうだ!
もうこれでいいんじゃね? と思ったんですが、よく考えたら野球のターン型はどうしたらいいんだろう。得点でも追われるし、一応9回裏という時間とも考えられる……。
うーん、もっと深く掘り下げたいな、と思い、とりあえずこの方法は置いておいて、他の方法も考えました。

そして結果として、
  • ゴール型
    →お互いのゴールにボールを入れて得点を稼ぐ。コート内を敵味方が入り混じって競い合う型。

  • ラリー型
    →ボールを敵味方で打ち交わす形式。

  • ターン型
    →得点を取る時間が限られてくる場合。自分のターンでしか、得点が取れない。
    このターン型は1人で行うものか、チームで行うものかでさらに分けることもできる。

  • ナンバー型
    →非常に少ない種類ですが、ボールをどれだけ蹴られるかという何回できたか、何秒続いたかなど数を競うもの。


さ、何となく大枠ができたところで、Wikipediaの球技一覧から抽出したものを分類してみよっか☆


■ムリポ\(^o^)/



ひとまず、Wikipediaで何らかの記事が書かれているものを抽出して、実際に分類してみました。

ゴール型
・アイススレッジホッケー
・アイスホッケー
・オージーフットボール
・オージータグフットボール
・カヌーポロ
・ゲーリックフットボール
・コーフボール
・サイクルサッカー
・サッカー
・ラグビー
・水球
・タグラグビー
・タッチラグビー
・ネットボール
・バスケットボール
・ハーリング
・バンディ
・ハンドボール
・ビーチサッカー
・ビーチバスケットボール
・ビーチハンドボール
・フィールドホッケー
・フットサル
・フラッグフットボール
・フロアボール
・ホッケー
・ポートボール
・ポロ
・ラグビー
・ラクロス
・ローラーホッケー


ラリー型
・スカッシュ
・スティックボール
・スピードボール(ただしルールによってはナンバー型にもなる)
・タスポニー
・卓球
・タンブレリ
・タスポニー
・テニス
・ネオテニス
・ハイアライ
・タムビーチ
・ハイアライ
・バウンドテニス
・バドミントン
・パドルテニス
・パンポン
・ミニテニス
・ラケットボール
・インディアカ
・ウォータービーチボールバレー
・セパタクロー
・ソフトバレーボール
・ドッヂボール
・バレーボール
・ビーチバレー
・ビーチボールバレー
・フリンゴ

ターン型
・クロッケー
・ゲートボール
・ケイマンゴルフ
・ゴルフ
・スヌーカー
・パークゴルフ
・ビリヤード
・フットバッグ・ネット(フットバッグ)
・ペタンク
・ボウリング
・マレットゴルフ
・ミニゴルフ
・アメリカンフットボール
・アリーナフットボール
・カナディアンフットボール
・キックベースボール
・クリケット
・サーフボール
・ソフトボール
・チュックボール
・ティーボール
・ハンドベースボール
・ビーチフットボール
・ペサパッロ
・野球
・ラケットベースボール
・ろくむし

ナンバー型
・お手玉
・フットバッグ・コンセキュティブ(フットバッグ)
・ダーツベースボール
・蹴鞠


わーいもう無理\(^o^)/
一応それぞれに入るんだけど、これでいいのかなあ?


■分類方法まとめ



結局私が考えたのは

1.プレー人数で分ける。
→プレー可能最小人数で分類。他者とスコアを競い合う場合はどうするのか、疑問。ゴルフとかプレー人数何人でも可能になっちゃいますしね。

2.ゲーム終了方法の「得点」「時間」の2種類分類。
→野球などはどうするのか。時間を制限時間とターンに区切るとか、もっと突き詰めればなんとかいけそう。

3.「ゴール型、ラリー型、ターン型、ナンバー型」
→わりと全部分類できたので、ほっとしてるけど、なんか穴がありそうなのでまだ検討すべきかなーと思ってます。まあもはや力尽きてしまったのでやらないでしょうけど!



で、結局、先の文献にあった進藤省次郎さんの「球技の本質とは何か 」であげられていた、

・ターゲット型ゲーム(球送り・的当て型ゲーム)
・ネット・壁型ゲーム(打ち返し型ゲーム)
・侵入型ゲーム(ゴール・ポール型ゲーム)
・守備・走塁型ゲーム(投・打球型ゲーム)

球技の本質とは何か : HUSCAPより抜粋。

が1番今のところしっくりくるなーと思ってます。はい。


■てか、暇人だよなあ?




2ヶ月近くかかってこれやったって言ったら私相当暇人・変人奇人あつかいされそうなので、一応言っておきますが、実はコレ、去年入社した会社の研修の一部でした。

でした、というのはまあ諸事情で中断しなきゃいけなくなり、とりあえずこの球技の分類だけでも終わらせようとまとめ直したのでした。昨年の夏頃に完成し、そのまま放置していたのでもったいないと思ってこうしてブログに掲載しました。あ、一応申し上げますと会社の業務とは全く関係はない(語弊はあるけど)ので公開は大丈夫です。

一体何のために、どんなことしていたのとか訊かれそうですが、具体的に申し上げられないにせよ(というか私がまだちょっと進行中で先にやられたらくやしーから)、考え方の基盤となってくるものでした。

とはいえ、分類の基本を作るって面倒なんですね。
あらためてデューイさんとか分類しようとした人はよくやろうと思ったなあ。

ていうか今思ったんですけど、分類の作り方から調べればよかったね。
……うん。

また他にも挑戦してできたらこちらに掲載しようと思います。
でもさすがに二ヶ月かけて分類法つくろうとか思わないけどな。




■2012/06/25追記:




自分と同じような球技の分類を見つけたので、追記します。

一般によく行われるのは高橋健夫(1943-)が分類した、攻守入り乱れ系・攻守分離系・攻守交代系というものです。

入乱系→サッカーやバスケットなど
分離系→バレーボールなど
交替系→野球など

ここではゲームの得点の入り方により、次の3種類に大別してみます。
(1)ゴールゲーム系  サッカー・ホツケー・バスケットなど
(2)ラリーゲーム系  テニス・バレー・バドミントンなど
(3)コースゲーム系  野球・ゴルフ・ビリヤードなど

(04)球技 http://www.ffortune.net/symbol/word/bunrui/bunrui04.htmより抜粋

自分の考え方とすごく似てます。コースゲーム(交替)をターンに言い直しただけwww
リンク先のWebサイトではこの3つからさらに細かく分けています。

というか、高橋健夫まで辿りつけなかった自分はまだまだ勉強不足……。
しかも298の教授みたいですしおすし……マジ……。

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